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title: フィジカル・カタルシス｜穂の国とよはし芸術劇場PLATにて。スペースノットブランクのダンス・レジデンス滞在日誌『ほほえみ』4日目
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date: 2019-11-28
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updated: 2020-06-14T15:15:54.000Z
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2019年11月28日、木曜日。

黙黙と作っています。言葉は「はい」と合図を交わす程度で、小さく大きく動きを塗り重ねています。記号が身体を通して一本の「ひも」の上に並べられ、10分ほど動き続ける小野彩加を見ていると、動きが描く「みち」が遠い地平線の先まで続いていることを実感します。動くことに対する自然なチョイスが、最早特殊な生態の生物に見えてきます。

![](https://spacenotblank.com/wp-content/uploads/hohoemi004_00001.jpg) 2019年1月｜『[[physical-catharsis|フィジカル・カタルシス]]』ベーシック｜撮影：bozzo

『[[physical-catharsis|フィジカル・カタルシス]]』は2019年1月12日、日暮里のd-倉庫ではじめての上演を行ないました。倉庫と言う名の劇場。『ダンスがみたい！新人シリーズ17』参加作品です。小野彩加と二人きりの上演。ダンスをする、ダンスを見る、の二つを軸に5つのフェーズ（音楽、リプレイ、形、ジャンプ、トレース）を考案しました。 5つのフェーズは約3秒間の暗転によって区切られます。テープレコーダーを使用し、Normal Brainの『M-U-S-I-C』をア・カペラする場面からはじまります。歌に合わせリズムを刻む小野彩加がやってきて、歌い終わると暗転。明転すると第2のフェーズ「リプレイ」に移行します。各フェーズが持つ性質を応用複合はせず、基礎（ベーシック）を並べました。この時点で5月の上演を決めていたので、ここからどう応用複合していくかが問題です。

![](https://spacenotblank.com/wp-content/uploads/hohoemi004_00002.jpg) 2019年1月｜『[[physical-catharsis|フィジカル・カタルシス]]』ベーシック｜撮影：bozzo

公募に応募していた『ダンサロンvol.6ダンス・イン・プログレス』への参加が決まり、5月に先駆けてワーク・イン・プログレスを上演することになりました。2019年3月30日、スパイラルホールでの上演です。

![](https://spacenotblank.com/wp-content/uploads/hohoemi004_00003.jpg) 2019年3月｜『[[physical-catharsis|フィジカル・カタルシス]]』プログレス｜撮影：羽鳥直志

瀧腰教寛さん、花井瑠奈さん、山口静さんを加えた5人で、もとは5月に上演する内容の一部を上演する予定でした。しかし、1月から5月のあいだの3月に、1月から5月に向けて進歩（プログレス）するための最適解を検討した結果、『[[physical-catharsis|フィジカル・カタルシス]]』を「説明する」べきだと考え、テキストを用いたリーディングを行ないます。オープニングはCarpentersの『Top of the World』のア・カペラ。フェーズを言葉で説明し、説明が終わると暗転。明転すると次のフェーズの説明。身体の形や配置を変化させながら喋ります。言葉で『[[physical-catharsis|フィジカル・カタルシス]]』を説明し、観客たちと理解を共有することで、5月に向けてダンスを使って何をやっているのか、何がしたいのか、何なのかを考えました。5月に上演する内容は一切上演しませんでした。

![](https://spacenotblank.com/wp-content/uploads/hohoemi004_00004.jpg) 2019年5月｜『[[physical-catharsis|フィジカル・カタルシス]]』オリジナル｜撮影：月館森

2019年5月10日、11日、12日の3日間。1日1回。シアター・バビロンの流れのほとりにて、にて上演を行なった『[[physical-catharsis|フィジカル・カタルシス]]』はいよいよ上演時間60分。東京バビロン提携公演（ありがとうございました）。引き続き瀧腰教寛さん、花井瑠奈さん、山口静さんと5人で。オープニングは瀧腰教寛さん作詞作曲『フィジカル・カタルシスのテーマ』とスピッツ『空も飛べるはず』の弾き語りとコーラス。5つのフェーズを応用複合し、各フェーズに別フェーズの要素が加わったり、重なったり、影響し合ったり。1月、3月、5月の上演を経て『[[physical-catharsis|フィジカル・カタルシス]]』はダンス（ダンスをする）から、ダンス作品（ダンスを見る）に少しずつ移動してきました。ダンスを作る、ダンス作品を作る。二つの軸は容易に混同されがちですが、考えるべきことが大きく異なります。ダンス作品に作者はいても、ダンスに作者はいません。身体があるだけです。この上演が『[[physical-catharsis|フィジカル・カタルシス]]』というダンス作品の原形（オリジナル）になりました。

![](https://spacenotblank.com/wp-content/uploads/hohoemi004_00005.jpg) 2019年5月｜『[[physical-catharsis|フィジカル・カタルシス]]』オリジナル｜撮影：月館森

「ベーシック」、「プログレス」、「オリジナル」。

ダンス・レジデンスでは、5つのフェーズが影響し合って形作られていた『[[physical-catharsis|フィジカル・カタルシス]]』を解体して、第3のフェーズ「形」を徹底的に分析（アナリシス）しています。ダンス云々抜きにして、持続可能な舞台作品を目指すために必要な研究です。制作と上演の循環は「置いといて」、舞台作品を創造するためのフェーズ（段階）の最適解（最善解）を検討しなければなりません。

『[[physical-catharsis|フィジカル・カタルシス]]』は「アナリシス」を経て、2020年8月に再び上演を決めています。

そのために今は遠い地平線の先まで続いている道に「あな」を掘り続けます。

中澤陽

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[[physical-catharsis|フィジカル・カタルシス｜作品概要]]