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Photo by Dan Bellman

2026年上演ラインアップ

考える在る

アニュアル・アクシズ2026(532文字)

小野彩加 中澤陽 スペースノットブランクは、2026年より、活動の輪郭を社会や観客との関係の中で創造するため、各年にアニュアル・アクシズ(年間軸)を設けて活動を展開する。アニュアル・アクシズは、劇場における年間コンセプトやフェスティバルで提示される総合コンセプトと同様に、複数の作品や活動を横断し、そこにひとつの視点と方向性を立ち上げるための枠組みである。2026年のアニュアル・アクシズは「考える在るThink Being」。私たちは、在ることと考えることを切り離された別々の行為ではなく、同時に在ってしまうひとつの状態として捉える。考えることそのものが、すでにひとつの在り方であり、条件の中で成立する状態である。「考える」とは、結論に向かう思考や意味を回収する操作ではない。思考が生まれ、とどまり、揺らめき続けてしまうその過程を、評価や目的に回収することなく引き受ける態度である。私たちは「存在」という言葉の代わりに、「考在」という言葉を用いる。考在とは、場所、時間、関係性の中で思考が在ってしまうことを、否定も肯定もせずに持続させる状態である。思考を主題として掲げるのではなく、考えることが在ってしまう構造そのものを、作品と活動の中で露出させる1年とする。

アーティスト・ステートメント(483文字)

集団創作である以上、人間と人間が互いにコントロールするような仕方によって完成されてしまうという舞台芸術の矛盾について探究する。演出を二人で行なうことは私たちが私たち同士を平易に否定も肯定もできるようにしたいという考えからきている。そして仕組みそのものを作り出すこと。それら仕組みは、関係性に於けるあらゆる距離を試行する研究開発を継続することで醸成される。俳優と劇作家、ダンサーと振付家、パフォーマーと演出家のように、権力が生じる関係性の距離を改変して状態を作品ごとに発明する。これは、観客との見る、見られる、の関係性にも同様に適用される。観客は上演を見る存在であるが、観客自身が見られることはほとんどない。しかし観客席を含む観客を見えないものとしてしまうのは上演の都合でしかないと考え、観客を見える存在として受容する仕組みを採用する。現代社会に於いて鉤括弧で括られるあらゆる定義がその枠外の価値を保つ可能性があるということを作品と活動全体を通じて表現し、それらを見聞きした観客が一人でも多く既存の価値を超越した新しい何かを創造しようとするための活力になることを願う。

小野彩加 中澤陽 スペースノットブランク(3166文字)

二人組の舞台作家・小野彩加と中澤陽が舞台芸術作品の創作を行なうコレクティブとして2012年に設立。舞台芸術の既成概念と、独自に研究開発する新しいメカニズムを統合して用いることで、現代における舞台芸術の在り方を探究し、多様な価値創造を試み続けている。固有の環境と関係から生じるコミュニケーションを創造の根源として、クリエーションメンバーとの継続的な協働と、異なるアーティストとのコラボレーションのどちらにも積極的に取り組んでいる。主な上演作品(括弧内は初演年)として、『ラブ・ダイアローグ・ナウ』(2017年)、『緑のカラー』(2018年)、『ネイティブ』(2018年)、『舞台らしき舞台されど舞台』(2018年)、『原風景』(2018年)、『共有するビヘイビア(或いはクローズド・サークル)』(2019年)、『言葉だけでは満ちたりぬ舞台』(2019年)、『フィジカル・カタルシス』(2019年)、『すべては原子で満満ちている』(2019年)、『ささやかなさ(作:松原俊太郎)』(2019年)、『ウエア(原作:池田亮)』(2020年)、『氷と冬』(2020年)、『光の中のアリス(作:松原俊太郎)』(2020年)、『バランス』(2021年)、『救世主の劇場』(2021年)、『舞台らしきモニュメント』(2021年)、『ミライハ(作:松原俊太郎)』(2021年)、『ハワワ(原作:池田亮)』(2022年)、『ストリート リプレイ ミュージック バランス』(2022年)、『再生数(作:松原俊太郎)』(2022年)、『本人たち』(2023年)、『また会いましょう』(2023年)、『セイ(原作:池田亮)』(2023年)、『ダンスダンスレボリューションズ(作:松原俊太郎)』(2023年)、『松井周と私たち(原案:ジェローム・ベル『ピチェ・クランチェンと私』(2015年))』(2023年)、『言葉とシェイクスピアの鳥』(2024年)、『再生(原案:多田淳之介)』(2024年)、『ダンス作品第1番:クロード・ドビュッシー「練習曲」第1部』(2025年)、『あなたの瞳の奥を見抜きたい、人間社会にありがちな目くらましの関係(作:ルネ・ポレシュ)』リーディングパフォーマンス(2025年)、『原子』(2025年)、『ダンス作品第3番:志賀直哉「城の崎にて」』(2025年)、『魔法使いの弟子たちの美しくて馬鹿げたシナリオ(作:松原俊太郎)』(2025年)、『フォーム バランス ストリート リプレイ』(2025年)、『フィジカル・カタルシス:ダンス作品第7番』(2025年)、「Project Theatre(仮)」(2026年)など。主なワークショップおよび講座(括弧内は初回実施年)として、「身体の経験を交差する」(2021年)、「真夏のダンス・真夏の言葉」(2023年)、「上演デザイン論」(2024年)、「問いのダンス」(2025年)、「演劇観」(2025年)など。主な受賞歴として、第8回せんがわ劇場演劇コンクール グランプリ(2017年度)。利賀演劇人コンクール2019優秀演出家賞二席(2019年度)。ヨコハマダンスコレクション2022コンペティション Ⅰ 城崎国際アートセンター賞 および 若手振付家のための在日フランス大使館・ダンス リフレクションズbyヴァン クリーフ&アーペル賞 (2022年度)など。主な経歴として、第28回下北沢演劇祭 下北ウェーブ2018選出(2018年度)。高松アーティスト・イン・レジデンス2018選出(2018年度)。どらま館ショーケース2019参加(2019年度)。第29回下北沢演劇祭 新進気鋭の若手アーティストと創る舞台芸術 コード・コード・コード’19演出(2019年度)。穂の国とよはし芸術劇場PLATダンス・レジデンス2019選出(2019年度)。豊岡演劇祭2020フリンジプログラム 参加(2020年度)。鳥の演劇祭13若手舞台芸術創作団体支援企画 選出(2020年度)。ロームシアター京都 × 京都芸術センター U35創造支援プログラムKIPPU選出(2020年度)。金沢21世紀美術館芸術交流共催事業 アンド21選出(2021年度)。穂の国とよはし芸術劇場PLAT高校生と創る演劇2021演出(2021年度)。トーキョーアーツアンドスペースOPEN SITE 6選出(2021年度)。一般財団法人おおさか創造千島財団 創造活動助成for U30選出(2021年度)。ANB Tokyo ANB Studio Programメンバー(2022年度)。KYOTO EXPERIMENT 2022 Shows参加(2022年度)。ヨコハマダンスコレクション2022コンペティション Ⅰ 参加(2022年度)。芸術文化観光専門職大学 ダンスワークショップ実習B講師(2022年度)。城崎国際アートセンター 2023年度 アーティスト・イン・レジデンス プログラム 選出(2023年度)。マグカルシアター 2023参加(2023年度)。吉祥寺シアター ダンス部2023講師(2023年度)。京都芸術センター Co-program2023選出(2023年度)。DANCE BOX国内ダンス留学@神戸9期Dance Makers Camp Ⅰ 招聘アーティスト(2023年度)。吉祥寺ダンスLAB. vol.6演出(2023年度)。映画美学校 言語表現コース ことばの学校 第3期 演習科 創作クラス 専任講師(2023年度-2024年度)。Dance Base Yokohamaレジデントアーティスト(2023年度-2024年度)。豊岡演劇祭2024フリンジセレクション 参加(2024年度)。YAU STUDIO Y-baseレジデント・アーティスト(2024年度)。ヨコハマダンスコレクション2024ダンスクロス 参加(2024年度)。マグカルシアター 2024参加(2024年度)。横浜国際舞台芸術ミーティング2024 YPAMフリンジ 参加(2024年度)。Dance Base Yokohama Wingsクリエイター(2024年度-2026年度)。アトリエPentA提携公演 ペンタの日2024-25参加(2024年度)。シアターコモンズ’25参加(2024年度)。DANCE BOX 2025年度dBリサーチ・レジデンス・アーティスト 選出(2025年度)。MYOKO SKOOL vol.8講師(2025年度)。豊岡演劇祭2025ディレクターズプログラム 参加(2025年度)。KYOTO EXPERIMENT 2025フリンジMore Experiments参加(2025年度)。OKAZAKI PARK STAGE2025ローム・スクエアライブ オープンコールステージ 選出(2025年度)。Dance Base Yokohama× 愛知県芸術劇場 パフォーミングアーツ・セレクション2025 Festival Edition参加(2025年度)。DANCE BOX国内ダンス留学@神戸11期dB Dance Residence Artist Newcomer/Showcase#1振付・演出(2025年度)。アリオス ダンスプロジェクト いわきアリオス ×Dance Base Yokohama× 愛知県芸術劇場 パフォーミングアーツ・セレクション2026 in Iwaki参加(2025年度)。リージョナル・シアター 2025いわきアリオス演劇部Plus演出(2025年度)など。

小野彩加(866文字)

舞台作家、振付家。1991年12月30日生まれ。2016年から2019年まで多田淳之介率いるキラリふじみ・リージョナルカンパニー ACT-Fに参加。ダンサー、パフォーマーとして、黒沢美香『6:30 AM』(2015年)、白神ももこ『絵のない絵本』(2013年・2015年)、浅井信好 / 月灯りの移動劇場『はてしない物語』(2016年)、大園康司 橋本規靖 / かえるP『スーパースーハー』(2017年)、三野新『アフターフィルム』(2018年)、ピチェ・クランチェン『MI(X)G』(2018年)、山崎広太『ダンス・スプリント』(2020年)、『ダンステレポーテーション』(2020年)、山下恵実 / ひとごと。『花をそだてるように、ほんとうをそだてています。』(2021年)、『はなれながら、そだってく。』(2022年)、北九州芸術劇場クリエイション・シリーズ『イエ系(作・演出:松井周)』(2023年)、ClariS『ClariS 1st武道館コンサート 〜2つの仮面と失われた太陽〜』(2017年)、『ClariS 3rd HALL CONCERT in舞浜アンフィシアター ♪over the rainbow 〜虹の彼方に〜♬』(2018年)などの作品に参加している。調布市せんがわ劇場 ドラマ・エデュケーション・ラボDELメンバー(2018年度–2020年度)。松井周の標本室 メンバー(2021年度)。こまばアゴラ劇場 演劇を活用したワークショップ研修会 メンバー(2021年度)。ANB Tokyo ANB Studio Programメンバー(2022年度)。悲劇喜劇2023年9月号 特集「これからの演劇界を担う若手12人」寄稿(2023年度)。Dance Base Yokohamaレジデントアーティスト(2023年度–2025年度)。世界に羽ばたく次世代クリエイターのためのDance Base Yokohama国際ダンスプロジェクト “Wings” クリエイター(2024年度–2025年度)。

中澤陽(844文字)

舞台作家、振付家。1992年6月4日生まれ。映像作家として、室伏鴻のアーカイブ映像の制作、中村蓉『リバーサイドホテル』(2014年)、『顔』(2015年)などの作品に参加。演出者として、シライケイタ / 温泉ドラゴン『悼、灯、斉藤(作:原田ゆう)』リーディング(2022年)などの作品に参加。出演者(パフォーマー)として、ファビアン・プリオヴィル / Fabien Prioville Dance Company『The SOMA Project』(2015年)、藤田貴大『A-S』(2016年)、池田亮 / ゆうめい『フェス』(2016年)、『〆』(2017年)、三野新『アフターフィルム』(2018年)、額田大志 / ヌトミック『ワナビーエンド』(2018年)、福井裕孝『デスクトップ・シアター』ワークインプログレス(2019年)、本橋龍 / ウンゲツィーファ『ロイコクロリディウム』(2019年)、『Uber Boyz』(2021年)、今野裕一郎 / バストリオ『一匹のモンタージュ』(2022年)、細川洋平 / ほろびて『あでな//いある』(2023年)などの作品に参加している。調布市せんがわ劇場 ドラマ・エデュケーション・ラボDELメンバー(2018年度–2020年度)。松井周の標本室 メンバー(2022年度)。ANB Tokyo ANB Studio Programメンバー(2022年度)。演劇学校 無隣館オンライン 修了(2023年度)。悲劇喜劇2023年9月号 特集「これからの演劇界を担う若手12人」寄稿(2023年度)。公益財団法人セゾン文化財団 セゾン・フェロー Ⅰ(2021年度–2024年度)。Dance Base Yokohamaレジデントアーティスト(2023年度–2025年度)。世界に羽ばたく次世代クリエイターのためのDance Base Yokohama国際ダンスプロジェクト “Wings” クリエイター(2024年度–2025年度)。

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